荻窪ってそんなにいいんですか

東京の人気駅ランキング賃貸編で、2013年の第1位は荻窪だった(アットホーム株式会社調べ)。驚いた。吉祥寺や自由が丘がトップだろうと予想していたからだ。思わず、「荻窪ってそんなにいいんですか」と呟くほどだった。荻窪に足を運んで、確かめてきた。

荻堂のある窪で、荻窪

荻窪駅南口を出たところ

荻窪駅南口を出たところ

かつて、この地を訪れた旅人が、辺りに自生していた荻を刈って、観音像を安置する草堂を作った。荻の草堂は「荻堂」と名づけられる。これに加え、地形が窪地であることから、「荻窪」という地名が付いたらしい。大正から昭和初期にかけては、「西の鎌倉、東の荻窪」と言われ、東京近郊の別荘地として憧れの的で、作家・芸術家・音楽家・評論家など、多くの文化人が移住するようになった。以上はすべて、ウィキペディアからの情報だ。

荻窪の人気は今に始まったわけではなく、大正時代からの人気だったのだ。

荻窪に来た

荻窪の地名の由来になった荻

荻窪の地名の由来になった荻

東京駅から中央線を使って、荻窪を訪れた。荻窪には、中央線の他に、丸ノ内線が通っている。これが意味するところは何かというと、大げさに言えば、どこへでも行けるということだ。新宿はもちろん、そのまま千葉方面にも行ける。赤坂、銀座、池袋も自由自在に行ける。

荻窪駅で下車したのは初めてだった。駅を出て、うろうろする。隣の西荻窪駅や、吉祥寺駅で下りたことはあるが、比べると、ずいぶん静かで落ち着いている印象を受ける。「これが荻窪だ!」という主張も、シンボルも見当たらず、とりあえず、荻窪の由来である荻を眺めて、なごむ。

荻窪に何があるというのだろう

タウンセブン

タウンセブン

教会通り商店街

教会通り商店街

とりあえず、「タウンセブン」というビルに足を踏み入れた。レストラン、衣料品、食料品、本などが揃った8階建ての商業施設で、スーパーの西友も入っていて、便利そうだと思った。が、荻窪特有のものではなさそうだ。さらに言えば、どこにでもありそうな商業施設だ。このタウンセブンをもってして、人気ナンバーワンの座にいるとは思えない。荻窪は他にまだ持っているはず。

さらに歩く。教会通り商店街だ。歴史を感じさせるクリーニング店や八百屋を眺めていたら、商店街を抜けてしまった。思った以上に短い。静かな住宅街に出る。私が訪れたのは土曜の昼すぎ。実に静かで、商店街の放送が控えめに聞こえるだけだ。天沼教会の正面まで来たが、探さないと見つけられないほど、控えめであった。

思わず、アド街をチェック

天沼教会

天沼教会

杉並公会堂

杉並公会堂

ここまでで、荻窪を人気ナンバーワンに押し上げたような決定的なものを見つけることができなかった。一体、荻窪に何があるというのだ。私は、たまらなくなって、スマートフォンで「アド街ック天国 荻窪」と検索をするほどまでに追い詰められていた。観光情報サイトの記事を作る者が、他所の観光情報を参照するという禁忌を犯すほどだ。

検索結果は私を驚かせた。「出没!アド街ック天国」によると、荻窪の第1位の見どころは「11の商店街」、第2位は「荻窪タウンセブン」だった。最初に入って、特に印象に残らなかったタウンセブンが2位。商店街については、あの短かい教会通り商店街がオススメと記されている。まいった。「荻窪ってそんなにいいんですか」というテーマに対して、このままでは、「それほどでもないです」ということになりかねない。

地元の不動産屋さんに聞いてみた

商店街

商店街

住宅街

住宅街

駅から少し離れたところにある、地元の古くからありそうな不動産屋さんに入った。引き戸を開けると、中年の女性が暇そうにしている。単刀直入に聞いた。

「荻窪ってそんなにいいんですか?」

女性は荻窪のよさを語ってくれた。アクセスがよいこと、駅前の西友が24時間営業をしていること、少し歩くと静かな住宅街になっていること、この3つが主だった。通勤によく、生活や遊びにもよく、閑静。それなら、荻窪でなくても同じような環境の駅があるのではないか。荻窪がナンバーワンの理由がまだわからない。頭の中で「荻窪ってそんなにいいんですか」が繰り返し再生される。私の疑念が表情に出たのだろうか。いつまでも手繰られる疑念の糸を断ち切るように、女性は最後に締めくくった。

「まあ、『住めば都』っていうからねえ」

言葉にできない荻窪のよさ

日が沈む

日が沈む

購入した古本

購入した古本

ガラガラと引き戸を開けて外に出ると、日が傾いていた。そのとき、私は唐突に悟った。これが「荻窪のよさ」なのだと。言葉ではなかった。静かな路地を、親子が話をしながら歩いて行く。

人気ナンバーワンというからには、何かすごいものがあるだろうと考えていた自分が誤っていた。荻窪は、穏やかな空気で満たされていた。日が暮れるまで散策し、古本屋でよさそうなものを何冊か買う。カフェで読書をして、うまいもので一杯やる。ほくほくしながら、中央線に乗り、不動産屋でもらった間取りの書かれた紙を眺めていたら、ふと「荻窪に住むのもいいなあ」と思ったのだった。

特集のラストが、写真エッセイみたいになってしまったが、これも荻窪のエネルギーが原因だと思う。荻窪は、とてもいいところだった。とりあえず、荻窪の不動産情報を見てみよう。それから、「住めば都」と元も子もないことを不動産屋の女性が言っていたから、荻窪以外も見てみよう。

荻窪の住宅情報はこちら!
http://realestate.mapfan.com/bkn/2_12_13/2184/2184141

荻窪以外にも! JR中央本線沿線の住宅情報
http://realestate.mapfan.com/bkn/2_12_13/2184

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